やにゃかさんぽ
2016/05/27
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桜の花びら一枚の模様を背中にもつ黒い子猫が谷中の霊園に迷い込む。
江戸っ子の猫夫婦にかまわれて、やにゃかと名付けらたそのコは、
そののち地つきの猫たちや神社の神様やごんげん様のお使いに見守られながら
谷根千あたりで暮らしてゆく。
ストーリー性も特になく、谷根千あたりのちょっと知られた名所や
イベントにまつわる事を紹介してゆくようなお話。
紹介といってもまっすぐ正面からそれを描くのではなく、
やや外しながらさりげなく描かれる。
できましたら、実際にこの地へ訪れて、その目で実物を
見さだめてくださいな、
というわかつきめぐみさんからのメッセージ、確かに受け取った(勝手に)。
谷根千とは、谷中、根津、千駄木あたりをまとめてさす言葉で、
地理的には日暮里から上野手前あたりの下町界隈をさす。
昔はここら辺をよく歩き回ったので、漫画に描かれるエピソードの場所は
だいたい理解できて。
谷中霊園から千駄木あたりまでは大人の脚でも結構かかるから、やにゃかとぬう坊に
とってはかなりの大冒険(ま、迷子になっちゃったけどね)っていうは、よおっくわかる。
導入数話は、ちょっとペースがつかめてない感じがあるんだけど、
途中からノってきてる感が絵から伝わってくる不思議。
桜や花に木々、蜻蛉や原っぱやそういったものを含めた谷根千と
わかつきめぐみさんの絵柄との親和性がとても高くて、
一巻で終わるのはもったいないと思ったら続巻もあるそうで。
続きも楽しみたい。
※追記
そうそう。
本とは関係ないけれど、この地域にはTokyo Bikeという自転車屋さんがあります。
なかなかにおしゃれな自転車なのです。
レンタルサービスもあります。
tokyobike rentals
昔は日曜日はお休みだった気もするけれど、今や普通に営業してるし、
ネットでレンタル予約も出来るみたいです。
値段的にはちょっとお高い気もしますが、谷根千を一日中楽しもうと思っている方には
役立つと思います。
なお、下町といえど東京。
自転車保険のたぐいは事前に自前で加入しておく方がよいでしょう。