87CLOCKERS(1) 二ノ宮知子
※2013/3/12に初投稿された記事に加筆修正を加えています。
のだめカンタービレで
大ヒットを遂げた
二ノ宮知子先生の新作漫画は、
PCのクロックアップにまつわる漫画だった。
誰も予想しなかった方向転換だと思います。
羽海野チカ先生が、
美大→音大→将棋界
という変遷で漫画を描いて成功してますが、
音大→PC(オーバークロック)界って。
まず、将棋界ほど人口いないし、
実在のオーバークロッックにまつわる人たちが
二ノ宮知子先生の読者層と、それほど重なるとも思えない。
なにより秋葉原では自作派御用達のショップが
続々と閉店しているご時世だというのに、
この漫画。
実に大胆な挑戦だと思います。
(ま、主人公は音大世界を引きずってますから
そちらの比重をあげていくという調整も
もしかしたら可能かもしれないけど)
また、PC用語があっという間に陳腐化するのも
よくある話。
ドッグイヤーと呼ばれるPC業界では、
一年前のPCのスペックはあっという間に
古くなってしまうため、
あとでコミックスを読み直すと
恥ずかしい表現になってしまったりしがちだけれど
広く、PC業界を知らない人達に売ろうという目論見なら
そんな心配は不要かな?
(既に漫画内の秋葉原の街並みは、現在の事情とは異なり始めているけどね。元を知らなきゃどうってことない話)
とはいえ、のだめがあそこまで、ブレイクするとは
一巻目あたりでは、誰も予想してなかったのだろうから、
やはり、最後に立ってたのは二ノ宮知子先生だった
てなこともありえるかも!?
で、内容的には、今のところ面白くもつまらなくもなくて
ふむふむという感じで読めてしまう。
とりあえず、主人公の目標も決まったし、
いくらかの伏線も張られて、やっと物語が動き始めた
というところで一巻目は終了するので、
読後感として物足りない感じはする。
(電子ブックで購入したので、まだ二巻が出ていないのだ)。
少し待つとしようか。