漫画版 野武士のグルメ
「野武士のグルメ」と書くとなにやら豪快な感じだが
実際には、野武士的な食事作法にあこがれる、
定年を向かえたサラリーマンが、ちっとも豪快でない小市民的な内面をつぶやきながら
うまい飯が食えたり、食えなかったり過去を回想したりする物語。
基本的にうまい食事の選択の失敗が多いせいか、どうにもあふれんばかりの黄昏感は
読み進めるごとにいや増すばかり。
後半の数本は単行本用の書き下ろしなんだけど、どうしてこんな内容と
順番で載せたのか本当によくわからない。
小規模な理不尽の出来事や、老いにまつわるどうしょもないこと出来事に
翻弄される自分を笑うという心境に至っていないと、この漫画は楽しめないと思います。
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